私がSDGsに強く惹かれるようになったのは、ゴール5の「ジェンダー平等を実現しよう」があったからです。その時は「ジェンダーで悩んでいるのは日本の一部の人だけじゃないんだ!世界中で扱うべきテーマなんだ!よかった〜」と思いました。「よかった」って思うなんて不謹慎ですが、世界中の課題の一つに選ばれた事でジェンダーが少しずつ解決していくんだという安心を得た事を覚えています。
そして今日はなるかわのジェンダーについての取り組みをお伝えしたいと思います。
今年の夏にあいちトリエンナーレにおいて私は「The Clothesline」(クロスラインと読みます呼びます)という作品のワークショップに出ました。

この作品はメキシコ人のモニカさんが作っているもので、紙に質問が書かれています。その質問に答えてもらい、その紙を洗濯物を干すように吊るしていきます。
質問を考える事、ディスカッションする事がワークショップのメインでした。
ワークショップの話は長くなるので割愛しますが、このアートの目的は可視化する事でした。いかにその人それぞれが感じたり体験した、いわゆるセクハラ、もっといえば性差別、性被害、性暴力を具体的に紙に書いてもらうか?そのためにどんな質問をしたら効果的なのか?という事を話し合いました。
モニカさんはもうメキシコへ帰国しましたが、ワークショップを受けた有志で「Our Clothesline with MonicaMayer」(アワークロスラインウィズモニカメイヤー と読みます)という団体を作り、日本でモニカから直接教わったメンバーとして、活動をしています。私もメンバーの一人となって活動しています。この前は白子のアヒージョとワインを飲みながら打ち合わせしました・・・。つまり結構ワイワイしていて楽しい。
ホームページもあります。一部抜粋して掲載しますね。
The Clothesline とはこういうものです。
個人が特定できないように書いてもらう事が前提です。そして今まで声をあげられなかった人たちが「言ってもいいんだ」と勇気を持ち、紙に体験を書き、それを吊るす。吊された紙は誰が書いたものか分からないけれど、それを読み共有する事で、ハラスメントや性差別を具体的に知り、読む人の意識を変えていく効果がありますし、書いた人たちにとってもささやかではあるかもしれませんが癒しになります。書くだけやんけ!って思う人はぜひこの質問どれでもいいので一つを紙に書いてみてください。書くだけなのに、その時のことを思い出さなければいけない苦しみ、そしてそれを書いていいか戸惑い、書くことで個人が特定されるのではないかという恐怖(実際、恐怖は感じるものの、個人名は書かないし、似たような被害の多さゆえに特定されることは困難です。)、そして書いた紙が吊されて、自分以外の知らない人がその紙を真剣に読んでくれている場面をみた時の救われたような気持ち。それは書いた人にしか分からない体験です。書くだけなんて言わないでほしいです、本当に!
男性も性被害にあっています。それでも女性からの投稿が圧倒的に多いです。そして実はもっとショッキングな内容が書かれています。
モニカさんは、「ジェンダーについて話し合う時に、男女もしくは同性同士でも分断が起きる。私はその架け橋になりたい」とおっしゃっていました。その架け橋となるのがこのThe ClotheslineだとOurClothesline with MonicaMayer でも考えていまして、国内でも活動をしていこうとしています。
そしてこの度、一般社団法人川村文化芸術振興財団さんから
2020年度 川村文化芸術振興財団ソーシャリー・エンゲイジド・アートとしてプロジェクト支援助成
国内外から40プロジェクトくらい応募があった中2つのプロジェクトが選ばれました。そのうちの一つがこちらになります。これは大変嬉しいことで、来年度には名古屋と東京でThe Clotheslineを開催することになります。
ということで、こちらはSDGsみえプラスの活動ではないけれど、私なるかわの個人的な活動でありながらもSDGsとリンクさせて活動していきたいお話です。またここでも報告していきたいと思います。
ジェンダーだけじゃない!いろんな面からSDGsに取り組んでいます。
2/2には、みんなが知らないチョコレートと環境のお話を開催します。
詳しくはこちらをご覧くださいね。
